ITニュース六時五分:米軍のドローンパイロットの人手不足。安全であるからこその精神不安。

ITニュース六時五分:米軍のドローンパイロットの人手不足。安全であるからこその精神不安。

0605_20141112ウォールストリート・ジャーナルによると、軍用ドローン(無人偵察・攻撃機)を遠隔操縦する「パイロット」が不足していると報じています。年間180人を養成しているにも関わらず、230人が辞めているそうです。

ドローン兵器は、『パイロット』の身の安全を確保して攻撃ができるということで、大きく期待されていました。

しかし、実際にやってみると、身の安全を確保された中での、戦闘行為は、精神的な負担が大きいことが分かってきました。というのは、アメリカ国内にいながら遠隔操作するので、自宅から『通勤』しながら戦争するようになります。

「パパ、いってらしゃーい!」

娘の屈託のない笑顔に見送られながら、自家用車で『戦地』へ向かう。

『これから、爆撃をしなきゃいけないんだよな・・・』

娘の笑顔がチラつくが、任務だと割り切り、頭を切り替えるのに必死になる。

フリー・ウェイを飛ばしながら、周囲の車を運転してる連中がうらやましくなる。何かを生産し、生活に関わりながら仕事をする人たち。

しかし、俺は、1時間後には、破壊と殺戮を行うのだ。そんなことは、誰も思っていないだろう。周囲の人間と同じように、会社に行くと思っているはずだ。

「本日のミッションは、以上で終了。ご苦労だった!」

上官の声がスピーカーから聞こえ、ヘッドセットを外す。先ほどまで見ていた『戦地』から、現実に引き戻される。ドローン操作室を出ると、まるで会社のオフィスのような風景に眩暈がする。軍服を着てはいるものの、机が並び、パソコンに向かう人たちは、どこにでもあるオフィスの風景だ。窓の外は、夕焼けになっている。

その夕日を見ながら、多くの人は、美しいと感じるのだろうが、ドローンで撃った敵兵が倒れたときの血しぶきを思い出してしまう・・・。

任務を終え、駐車場に止めてある車に乗り、スマホをチェック。妻からメッセージが入っていた。

「ジェシカが、パパとアイスクリームを食べたいって言ってるの。帰りに買ってきて。」

頭の中では、それを理解しながらも、身体は、まだ、先ほどまでの『戦地』にいたときの感覚が抜け切れていない。アドレナリンが駆け巡る感覚が抜け切れていないのだ。

ふぅーっ・・・

大きなため息をついて、気持ちを切り替え、駐車場を出る。

フリーウェイに乗って、少しスピードを上げると、ドローン操作のときのような感覚になってくる。危ない、危ない。自分に、『落ち着け。ここは、平和な日常世界だ。』と言い聞かせる。

スーパーに立ち寄り、娘の笑顔を思いながら、アイスクリームを捜しているときに、ふっと、ドローンで攻撃していたときの敵兵の様子がフラッシュバックしてくる。

いや、その風景がリアルに感じて、目の前にあるアイスクリームが幻想のように感じる。周囲の買い物をしている人たちの風景がテレビを通してみてるように感じる。ミッションを行っているときのように、アドレナリンが駆け巡ってくるのが分かる。

『しっかりしろ! こっちが現実だ!』

ここ数日、頻度が増してきた。そろそろ限界かもしれない・・・。

とまあ、こんなことが起きてるのでしょう。

でも、これ、他人事ではありません。軍隊やドローンなど、関係ないと思っているかもしれませんが、自動運転カーが広がると同じようなことが起きるかもしれないのです。

自動運転カーは、現状の法律では、緊急時には運転手がマニュアルで操作できるように運転席に座り、ハンドルに手を添えている必要があります。

となると、いつでも操作できる状態にしていながらも、車に運転を任せる状態をキープしていなければならないのです。

前方に自転車が見えたときに、コンピュータがそれを認識してるのかどうか、運転手はドキドキしながら追い抜くのを見守ることになります。あるいは、信号が黄色になったときに、字度運転カーがどのように判断するのか、緊張してしまいます。いざというときには、ブレーキを踏まないとって、身体に力が入ってしまいます。

そう考えると、自動運転カーは、ぜんぜんリラックスできない車になってしまうのかもよ・・・

本日のニュース

http://www.sankeibiz.jp/gallery/news/160130/gll1601301712001-n1.htm

なぜ?不人気すぎる「軍用ドローン操縦者」 人手不足…精神を蝕む苦痛

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