ITニュース六時五分:電王戦、人工知能が反則負け。面白い!

0605_20141112何かと話題の人間vs人工知能の将棋。将棋電王戦FINALでは、なんと、コンピュータの反則負け! コンピュータが反則するようになったのかと思わず人間っぽくなったものだと驚いたのですが(笑)、実際は、どうやらかなり特殊なルールを入れてなかったことが原因のようです。

コンピュータのプログラムを組むのに、より将棋を強くするということを優先していくがために、つい、特殊なルールを見落とす、プロ棋士なら普通はやらないような打ち方に関しては注意をしないということで、抜けていたのでしょう。

その結果、それがアダとなって、反則となってしまいました。

将棋のルールをよくわからない人のために、ちょこっと説明すると、将棋は、『王将』のコマが取られたら負けになります(って、それぐらい、知ってるわ!って言われそうw)。言い換えれば、多くのコマを残していようが、どんなに攻め込んでいようが、関係ありません。そのために、次の1手で『王将』が取られる状態にあるのに、それを防ごうとしないコマの動かし方をすると大手放置という反則となります。王手になって、打つ手がないとなると、『参りました』といって負けを認めるというのがルールなのです。

ところが、今回の電王戦2局では、コンピュータが王手になっているのに、違うコマの動かし方をしてしまったために反則負けとなりました。何が起きていたのかというと、将棋のルールでは、相手陣地に入ると、『成る』といってコマを裏返して、違う動きになる(レベルアップのようなもの)ことができます。が、コマを『成る』か『不成』かは、指し手の自由なので、そのままにしておくこともあります。ただ、今回の『角』のようなコマは、動きがプラスアルファされるので、誰でも『角成』にします。そこで、コンピュータのプログラムでは、『角成』であることを前提に計算するように組まれていました。

ところが、永瀬六段が、『角不成』としたことで、コンピュータが混乱します。通常なら、角で大手になっているので、逆に角を取りにいかないと、先に書いたような大手放置で反則負けになります。しかし、角不成に対応していないというバグがあり、固まってしまいました(というか、内部的には投了していると言ってましたが・・・)。

で、いろいろ立会人やらと協議があり、結果的に、別の手を打ったということで、『反則負け』になりました。

いやはや、いろいろあります。

さて、今回のことをみて、やっぱ人間の方がすごいんじゃね!ってこともありますし、プログラマーがこういう特殊な状況を想定していないという仕様上のバグ(不具合)でもありますし、いろいろ考えさせられます。

もっとも大きな課題は、人間がルールを決められなくなるということでしょう。以前にも書きましたが、これまでは、なんとなく決めていたことが、白黒はっきりつけないと運用できなくなり、人間の手には負えなくなってくるかもしれません。

そもそも、生物の進化の過程で、さまざまな特性が生まれ、その中から自然淘汰されて遺伝子に組み込まれてきた本能のような部分をもルール化しなければならなくなってきていて、あいまいにしてきたからこそ社会が運営できていたものが、白黒つけることで、息苦しい社会になっていくかもしれません。

ここ数年で、いろんな問題が出てくるだろうなぁと思わせる電王戦ですね・・

本日のニュースネタ

http://news.mynavi.jp/news/2015/03/21/163/

「将棋電王戦FINAL」第2局はコンピュータが王手放置の反則負け、プロ棋士2勝目

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