ITニュース六時五分:電王戦、プロ棋士の勝利。人間vsコンピュータらいしい課題が見えてきたのかも。

ITニュース六時五分:電王戦、プロ棋士の勝利。人間vsコンピュータらいしい課題が見えてきたのかも。

0605_20141112プロ棋士 vs コンピュータの電王戦FINAL第五局は、プロ棋士が21手、49分で勝ちました。将棋の世界では、21手というのはあっという間の勝負です。

今回、2勝2敗で迎えた第五局。さらに、プロ棋士 vs コンピュータの電王戦は、最後ということもあって、盛り上がって迎えたのですが、1時間にも満たない試合でプロ棋士の勝利で終わりました。

勝った阿久津主税八段は、相手のコンピュータソフト「AWAKE」(アウェイク)を研究しつくして、弱点を発見していました。この弱点は、開発者も氣がついていたもので、アマチュア棋士が戦ったときにも分かっていたこと。これは、ある手をコンピュータソフトに誘い込み、『打たせる』ことで自爆していく弱点なのですが、開発者は、プロ棋士がそんなことをやるとは思わなかったとも言っています。

とはいえ、勝負の世界であり、エンタテイメントとしても面白い結果ではなかったのかなと思います。さらに、今回のFINALでは、プロ棋士が勝利したことで、今後のコンピュータの在り方をいろいろと考えさせられることになったでしょう。

「だから、コンピュータなんて、人間には勝てないんだよ」って意見もあれば、「こうやって弱点が分かれば、カバーしていくことで、より強力になるし、計算能力は倍々で進歩するからすぐにプロ棋士も歯が立たなくなる」という意見も。そうやって、いろんな議論をすることが大事であり、知らないままにコンピュータが広まって、誰も知らないところでとんでもない問題が起きているよりもいいのではないでしょうか。

個人的には、このようなことを経て、コンピュータソフト、特に人工知能を開発する上での難しいところのヒントが得られるように思います。コンピュータのように計算ずくのように見えて、どうしても開発者の意図が入り込み、そこには思いもよらない弱点がでてきます。ルールを人間が作っている以上、人間だからこその欠点が出てきます。(メリットも出てくるのですが・・・)

だからこそ、ディープラーニングなど、アルゴリズムを考え出すようになったときに、コンピュータは独自の発展、いや、人間が想定できない課題解決を行う可能性があり、それをどう考えるのか、初期条件、言い換えれば、課題の与え方が問題になります。

人工知能は、単にソフトの開発やハードの開発で、性能を上げるだけでなく、課題の与え方という新たな課題を人間に課せられるようになったのでしょう。今までなら、曖昧にしていたようなルールを明確にしなければならなくなり、とてもつらい状況に追い込まれます。

自動運転を考えても、「本当は怖いインターネット 人工知能編」で話したように、ブレーキが間に合わないときに、右にきれば対向車、左にきれば歩行者というときは、どうすべきなのかといった問題は、事前にきめることなどできません。こういことを考えるいい機会になったのではないでしょうか。

本日のニュースネタ

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFG11H2O_R10C15A4000000/

谷川会長「ほっとしている」 電王戦、棋士初の勝ち越し

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