ITニュース六時五分:10月からマイナンバー開始。国家管理と言われるけど・・・

ITニュース六時五分:10月からマイナンバー開始。国家管理と言われるけど・・・

0605_20141112マイナンバー制度は、10月から開始し、来年1月には、行政だけでなく民間企業でも運用開始となります。しかし、まだまだ衆知されていないのが実情。そこには、行政の縦割りという問題が大きな壁になっています。日経IT Proで新しく始まった連載では、実際に内閣府でマイナンバー制度に関わった弁護士であり元内閣官房社会保障改革担当室参事官補佐の水町雅子さんが解説します。なかなか面白い内容なので、ご紹介。

そもそも、マイナンバーによりメリットがどこにあるのか、国民にはあまりうまく説明されていません。住民基本台帳のときもそうでしたが、住民票の申請手続きが簡単になるとか言われても、毎月、住民票が必要になる人など、いないでしょう。ほとんどの人が、数年に1回、必要になるかどうかという程度です。そんなことに、わざわざ住民基本台帳の手続きなどしません。さらに、国が決めたことにも関わらず、自治体判断で、参加する・しないが決められるというのも変な話でした。

マイナンバー制度も、どんなメリットがあるのか、今一つよくわかりません。いろいろ説明を見ていても、政府側の話しか出てこなくて、国民一人ひとりの資産や収入を正しく把握するといった話しかなく、それって、単に税金を徴収したいからってこと?としか思えません。

しかし、本来は、マイナンバーを導入することで、同姓同名の勘違いを起こさないためとか、漢字の微妙な違いによる照合を簡単にするためというのがあります。たとえば、税金を滞納している人の差し押さえをするのに、同姓同名の人が同じ地域に住んでいて、間違って別の人の資産を差し押さえたとか、同じ人物なのに、漢字が微妙に違っていた(渡辺の『辺』って、『渡邊』、『渡邉』などいくつもありますよね)ことによって、別人として扱われてしまうといったことが起きています。消えた年金問題では、本人確認ができなくて、未だに解決していません。

そこで、マイナンバーを割り振って解決しようというのが、この制度のメリットなのです。

また、今の行政では、本人が申請しないと、いろいろな福祉や支援を受けられないのですが、これは縦割り行政の弊害。福祉課では、いろいろな支援策を持っていても、所得の低い人というのが分かりません。所得に関しては税務課の仕事であり、そこから情報を集めることができなくなっています。それ故に、本人からの申請がないと、支援の手続きを進められないのです。

こういった縦割り行政の弊害を解決するためにもマイナンバー制度は重要なのです。

が・・・・。ここでもまた、縦割り行政が邪魔をしています。マイナンバー制度を広めるために、国民にとってどんないいことがあるのかを説明しようとすると、どうしても他部署、他省庁のことまで話さなければなりません。内閣府が中心に制度設計していますが、内閣府が、福祉のことで厚労省の仕事のことを言ったり、税金関係で税務署の仕事のことを言ったりすることは、なかなか難しいのです。「なぜ、他部署の人間が、うちの仕事の内容に口出ししてくるのだ!」って話ですね。

では、内閣府が権限を持って、他部署のことまで言及してもいいとなると、これはこれで、大きな問題です。マイナンバーを通して、国民の一人ひとりの情報を内閣府が握ってしまうことになります。あまり、いろいろな情報が集まりすぎるのも、それこそ、国民を管理することにつながっていくのです。

マイナンバー制度、なかなか認識されない、告知がうまくいかないのは、こういう縦割り行政の裏事情があるのですね・・・

本日のニュースネタ

http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/052100128/052100001/

国家管理?マイナンバーの本当の目的とは?

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