ITニュース六時五分:産総研の人工知能研究センター、人材の流動が目的。AIは多くの分野に関わるからこそ重要。

0605_20141112産総研の人工知能研究センターの所長・辻井潤一氏は、「日本は、人工知能の人材戦略で徹底的に失敗している」と語り、人材の流動ができるセンターを目指すそうです。

人工知能は、ITと同じく、その技術だけがいくら発達しても特に大きな変化にはなりません。例えば、音声認識にしても、音声認識ができる技術があるだけでは、特に面白くもなんともありません。それが、サポートセンターの仕組みや、接客のノウハウと組み合わせることで、世の中を変える技術になります。

こういうイノベーションが起きるためには、異分野・異業種の人たちと接するかどうか、そこで、いろいろとお互いに刺激を受けることが大切です。有名な話として、ポラロイドの開発のキッカケがあります。フィルムカメラの開発者にとっては、フィルムで撮影して、現像してから写真として見ることができるのは当たり前すぎて疑う余地もありません。ある時、まったくそんな技術のことなど分からない文系の学者と食事をしているときに、「写真って、撮影したときに、すぐに見ることができたらいいよね。なぜ、できないんだろ・・・」なんて言われて、ハッと気が付いたそうです。フィルムを研究している人にとっては、そんな発想がまったく出てこないのです。

これと同じことが、いろいろな研究分野、産業、企業でも起きています。専門バカとかタコツボ化とも言われる現象で、あまりにも知りすぎているが故に、そこの発想から抜け出すことができなくなるのです。これを解消するには、さまざまな分野の人と触れ合うこと。これしかありません。だからこそ、産総研の人工知能研究センターでは、いろいろな企業から非常勤で来てもらって、人材が流動することを目指しています。これがうまくいけば、大きな技術革新が起きるかもしれません。

もっとも、日本のコミュニケーション文化「あ・うんの呼吸」といったことを、どう変えていくのか、多くを語らないのが美徳といったような価値観を変えることも必要になります。今の日本の子どもたちは、さまざまなことが便利になりすぎて、さらに、一人っ子が多くなったことから、周囲の親が気を遣いすぎることで、コミュニケーションが下手になっています。自分から何かを言わなくても、先に用意してくれる、準備してくれるのが当たり前になってしまうと、主張することが下手になります。まあ、そこには、人工知能が介在していくことになるのでしょうけど・・・(^^;

本日のニュースネタ

http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/346926/052800263/

「国内トップ人材のハブに」、産総研・人工知能研究センター設立の狙いをセンター長が語る

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