富士通研究所は、業務システムのプログラムを解析し、そのプログラムに組み込まれている業務上の決まりや計算の方法などを解析し、人間の理解できる表として自動抽出する技術を開発したと発表しました。この技術を応用し、業務プログラムをクラウド化するといったことが短期間で行えるようになります。
コンピュータのプログラムは、当初、その内容などをしっかりと記述した仕様書などが残っています。しかし、機能追加や変更が加わると、ドキュメントを修正するよりも、プログラム修正の作業が優先されてしまいます。その結果、実際のプログラムの動作と、仕様書が食い違ってしまうことに。
ただ使っているだけなら、使い方を覚えるだけなので、それほど大きな問題にはなりません。しかし、プログラムを大きく変更するとなると、仕様書が違っていることが大きな問題になります。
例えば、消費税が変わるとか、税制が変わるといったときに、大きな問題になることがあります。もっと大きな問題になると、古いパソコンで動いていたプログラムを、最新のもので動くようにする、あるいは、クラウド対応してインターネット毛湯で動くようにするといったことをやるときには仕様書と異なっていると大変です。
その時は、リバース・エンジニアリングといって、プログラムを解析して内容を調べていきます。そもそも、自分で作ったプログラムならまだしも、他人が作ったプログラムを解析するのはものすごく苦労します。
これって、例えば、カレーを食べて、そのレシピを書き出すようなもの。そりゃ、大変ですよねw
こういう作業を自動化させたってことで、今回のニュースは、すごいって思います。
いや、実は、同じような研究を20年近く前にやっていたことがあります。国の研究プロジェクトを手伝っていて、プログラムから仕様書を作るってことを考えていたのですが、そりゃ、もう難しかったですよw
なので、ここにきて、ようやく実用化できるようになってきたんだって感慨深いものがあります。(そーいや、富士通から出向していたスタッフ、いたなぁ・・・w)
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本日のニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1610/11/news087.html
プログラムに埋め込まれた業務仕様を自動抽出する技術、富士通研が開発
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