ITニュース六時五分:人工知能の東ロボくん、東大入試を断念!? 人工知能の限界とは?

ITニュース六時五分:人工知能の東ロボくん、東大入試を断念!? 人工知能の限界とは?

0605_20141112国立情報学研究所(NII)は、東京大学合格を目指す人工知能(AI)「東ロボくん」プロジェクトの成果発表で、「センター入試を『人間と同じように』解く取り組みは今年度で凍結する」と発表しました。

東ロボくんは、東大の入試問題用紙を読み込み、ロボットアームがペンをもって解答用紙にこたえを書き込みます。

気になる成績ですが、センター試験模試では5教科8科目の合計で525点。全国平均454.8点を上回り、この成績だと、国公立・私立の756大学中535大学に80%以上の確立で合格だそうです。

これって、かなりすごくない???

では、ここまできて、東ロボくんは、東大入試をあきらめたのでしょうか?

そこには人工知能だからこその限界が見えてきたからなのです。

東ロボくんは、人間のように問題を読んで意味を理解して解いているのではありません。『意味を理解しないまま』正解を導いています。

「意味が分からないで、正解をこたえるってどういうこと???」

驚きですよね。

でも、人間も似たようなことをやっています。例えば、

『江戸幕府を開いたのはだれか?』

という問題に対して

『徳川家康』

と答えるのには、江戸幕府が何かとか、徳川家康がどんな人物か、いや、徳川家康が人の名前かどうかすら、関係ありません。

幼稚園の子供であっても、これを教えれば覚えて答えられます。

これと同じことをやっているのが、東ロボくんなのです。

膨大な数の試験問題を読み込み、その解答として結び付けられる言葉を統計的に割り出します。単純な1対1で結びつけるのではなく、さまざまな数字や言葉や絵、グラフなども関連付けて判断しています。

なんかすごいですよね。意味が分からなくても、答えが導けるなんて・・・。

ただ、これが人工知能の闇の部分でもあります。

人工知能が学習するといっても、その学習は人間の理解するということとは大きく違います。確かに、最適化されるかもしれませんが、意味を理解しているわけではないので、人間だったら絶対そんな判断しないよなという最適解を導き出す可能性もあります。

とはいえ、人間だって、判断を誤ることもあるので、完璧を機械に求めることすらどうなのかとも思いますけど・・・。

それよりも、大学入試って、意味を理解していなくても合格できる大学が多いことに驚きw

そんな入学試験をやっているって、大学の偉い先生方、何か間違ってませんか?www
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本日のニュース

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1611/14/news132.html

“東大断念”も「近未来AIとしての結果に驚き」──人工頭脳「東ロボくん」、今年は535大学が合格圏内に
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